病院から奨学金を借りるメリット、デメリット。できれば病院から奨学金は借りないほうがいい!

2020 6/05
病院から奨学金を借りるメリット、デメリット。できれば病院から奨学金は借りないほうがいい!

看護師にはお礼奉公といって、奨学金を借りた病院で卒後に決められた年数働けば返済免除といった独特な奨学金制度があります。

大学生のころ就活で苦労した私は、就職先まで決まってて、しかも数年働いたら奨学金返さなくていいって、看護師はなんて恵まれてるんだー!と思っていました。

でも実際看護師になってわかったことは、一見素晴らしいだけに見える奨学金制度にも、メリットとデメリットがあるということです。

目次

病院から借りる奨学金のメリットとデメリット

病院奨学金のメリットはこちら

  • 一定期間働いたら返済不要になることがある
  • 返済必要な場合も、利子は不要なことが多い

一方デメリットもあります

  • 卒後その病院に就職しなかった場合、卒業時に一括返済
  • 決められた年数に満たず退職する場合、その時点で残額を一括返済
  • 3年働き続けるのはかなり大変
  • 気軽に就職先を変えられない

3年後どうなるかはわからない

奨学金を借りるのは看護学校に入ってすぐです。

3年後の将来のことなんて、どうなるかわかりません。

しかも看護師の労働環境の実態なんてまだ何も知らない状態です。

実習で就職予定の病院に行き「やっぱりこの病院は嫌だ」と思い、別の病院に就職する人も中にはいます。

そしてもうひとつ、大きな落とし穴があります。

その病院に就職する気満々でも、就職面接に落ちて就職できないことがまれにあります。

奨学金を借りていても就職試験があり、ごくまれに面接で落ちる人がいます。

また国家試験に落ちた場合、これも就職はできません。

国家試験の合格率は90%以上でほぼ行けば受かる試験ですが、それでもプレッシャーに負けて落ちる人はいます。

こういう仕方のない場合でも、卒業時点で借りていた奨学金を一括返済する必要があります。病院によっては奨学金の返済を待ってもらえることもありますが。

なんで看護師は奨学金に恵まれているのか?

他の業界では考えられないお得な制度で人を惹きつけ就職させようとするのは、看護師の仕事があまりにもきつくて辞める人が多いからです。

そして奨学金制度を設けているのは、病院の中でも特に労働環境が厳しい規模の大きい病院だったりします。

看護師になってから、奨学金なんて借りるんじゃなかったと後悔する人も多いです。

病院の奨学金はできれば借りないほうがいい

私はできれば病院から奨学金は借りないほうがいいと思います。

なぜかというと、新人看護師がうつや適応障害になることはまあまあよくあることで、それでもお金がないので辞めたいのに辞められないと苦しむ人が多いからです。

辞めたくなった時、いつでも辞められるよう逃げ道を作っておくほうがいいです。

まだ看護師の世界を知らない人には想像しづらいと思うんですが、とくに看護師になったばかりの数年は、本当につらいです。

ちょっとしたミスが医療事故につながるプレッシャー、長時間労働、サービス残業、新人なら仕事後も家で翌日のための勉強。

これに加えて、パワハラまがいの指導、新人嫌いの先輩からの嫌がらせといった人間関係のストレスもあります。

とくに新人は、先輩から人格まで否定されたり、やる気を奪うようなひどい言葉を浴びせられることもざらにある世界です。

運よく先輩にも恵まれ、いい職場に巡り合うこともできるかもしれません。

ですが!それはどうなるかわかりません!

保険のため、病院からの奨学金は借りずに、いつでも辞められる環境を確保しておくほうがいいです。

奨学金を借りるなら日本学生支援機構から借りよう

日本学生支援機構は、看護科ではない普通の大学生も借りる奨学金の機関です。

なんせ奨学金を一括返済するお金がないので辞められない・・・と嘆く人が多いので、 奨学金を借りるなら病院よりこちらがおすすめです。

ここなら就職先に縛りはありません。就職した病院が合わなければ転職できるし、働いていなくても銀行口座にお金さえ入っていればOKです。

収入がなく返済が難しいときは、返済を猶予してもらうこともできます。

私も看護師になる前、大学生のときはここから奨学金を借りていました。看護学生のときは収入がなかったので、学生期間中は返済免除してもらっていました。

免除とはいっても一定期間返済を待ってもらうだけで、返済の総額が減るわけではありませんが。

デメリットとしては、返済が必要であること。そして利子がかかることです。 お金が溜まったら一括返済すると、利子は少なくすみます。  

独立行政法人日本学生支援機構 – JASSO

どうしても病院から借りたい場合

こんなところなら奨学金を借りてもいいなと思うのは

・子育て中の看護師、子育てから復帰してきた看護師が多くいる病院
・急性期ではない病院。リハビリや慢性期、療養型など
・今介護士や看護助手として病院で働いている人が、勤めている病院から奨学金を借りる

このようなかんじです。

子育中で家庭のある人は、生活のウエイトが仕事と家庭に分散されていて、仕事に対してストイックではない傾向があります。

また子育てしながら働けるということは、働きやすい職場ということでもあります。

慢性期療養型は、重傷者や急変が少なく医療処置も少ないので、比較的ゆとりがあります。

また介護士をしている人で、働いている病院の奨学金制度を利用して看護師になる人もいます。こういう場合は病院の内情を知っているので安心ですよね。    

これらの特徴のある病院なら比較的働き続けやすいので、なんとかやっていけるのではないかと思います。

しかし、大事なのは

選択肢を持てる状態にしておくこと

です。奨学金で縛られ辞める選択肢がなく、泣きながら仕事に行かないといけない状態は控えめに言っても

地獄です。

自分には無理だ、辞めたいと思った時すぐにやり直せるようにしておくこと。

いつでも辞められる環境を作っておくこと。

他の職場に移れる選択肢を持てる状態にしておくこと。

何人奨学金があるから辞められないと言う人を見てきて、これは基本的人権にも関わる大事な部分だと思います。

奨学金を借りるなら、日本学生支援機構から借りてください。

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