家にひきこもってると自分と向き合える

2020 6/15
家にひきこもってると自分と向き合える

ようやくコロナの自粛も終わりが見えてきました。

とはいっても私はもともと休日は引きこもって外にあまり出ないし、医療機関で働いてるので仕事にも行ってたので、通常通りの生活でした。

コロナで何も変わったことはなかったんだけど、それでも外に出ると人がいる、学生がいる、家族がいる。

久しぶりに活気のある街の様子に「あ~自粛、終わったんだな」と実感しました。

外出規制で家にこもるのは、だいぶストレスが溜まっただろうなと想像します。

引きこもりについて思うこと

今回私は自粛で家に引きこもることはなかったんだけど、4,5年前にひたすら家に引きこもっていたことがあります。

病気の療養のためでした。

外出禁止、家でなるべく安静にするよう医者に言われ、仕事もせず自宅でぼーっとしてました。

いつまでこんなふうに過ごしてないといけないんだろう

病気は治るんだろうか

1年後、自分はどうなってるんだろう

働ける日がくるんだろうか

そんなふうに先の見えない不安な日々を過ごし、いつになれば、まだかまだかと思いつつ結局半年、そんな生活が続きました。

病気が治るのか治らないのかもわからないし、1年後どころか1か月先さえどうなってるかわからない、未来がまったく見えない

これはかなり辛かったです。

幸い病気は落ち着き今は元気に働いてますが。

何もしないで家にこもっていると、そのうち昨日も今日も明日も、なんの違いもなくなります。

ただ日が昇って日が沈んで、それを繰り返し同じ部屋から見ている。自分は何一つ変わらないのに時間だけが過ぎていく。

病気で突然日常生活から切り離され、過去がなくなり

1か月後どうなっているのかわからず、未来もない

「今」という時間の中だけにいました。

そして家にひきこもり社会と切り離されて、私は完全に孤独でした。

正確に言うと両親は同じ家に住んでいたのですが、親は社会とはちょっと違います。

人間、社会と切り離されてたった一人になると、自分とは何なのかわからなくなる、ということがわかりました。

「私が自分と思っているこの人は誰なのだろう?」といったこと。

他にも名前を見るとこれは自分だと思うけど、実際のところそれはただの文字、記号です。それを見て「これは自分だ」と思うのは一体なんでなのか。

自分は〇〇会社の社員だとか子ども〇人の子持ちだとか、そういう肩書を全部はいでいって、それでも自分と言えるものはあるのかとか。

根無し草っていうのか、なんの後ろ盾もなく一人ふらふら漂っているかんじで、そんなことをひたすら考えてました。

人間は社会的動物と言います。

家族、友達、学校、仕事、そういうものとつながることで、自分はこういう人間だとわかります。よりたくさんのものとつながるほど、自分の存在が揺らぐことなく、どっしり根をはります。

もしこの世に自分たった一人だと、自分がどんな人間なのかなんてわかりません。

元気な人、よく喋る人、そういう人達の中に身を置いて初めて自分は、あまりしゃべらないほうなんだ、人と仲良くなるのに時間がかかるほうなんだと、自分の特徴がわかります。

自分は何が得意で、何が苦手なのかも一人ではわからないはずです。

孤独な中感じる、自分とは何かという疑問。

そして病気の不安。

治るのか治らないのかわからない。もしかしたら人生が終わるかもしれない(死なないけど、働けなくなって社会的に終わるかも)。

不安で不安で仕方ない。

なんでこんなに不安なのか、この不安の正体は一体なんなのか。

自分で考えても答えが出ないので、答えを探してひたすら本を読んでいました。

哲学、社会学、文学、経済、歴史、いろんな本を読み漁りました。

Amazonがあってほんとによかったと思います。あと図書館も。

今思うと、本とひたすら向き合ったこの時間はとても貴重だったと思います。

というのも今はネットやSNSがあります。4,5年前にももちろんあったんだけど、私は当時使ってなかったので、情報を得る方法は本だけでした。

知りたい事があるとネットでぱっと簡単に検索して答えを見つけられます。

SNSで人とつながることができて、あの時SNSがあれば孤独感も和らいだかもしれません。

が、私は思います。

本とネットは情報の質が圧倒的に違います。

ネットでは体系的に何かの知識を得ることは難しいです。

本は1冊で筆者の考えを深く知ることができます。ネットだといつでも離脱できて最後まで読み通すことは少ないです。

本だと何百年も読み継がれてきた知見を得ることができます。ネットだとできません。ネットは広く浅くで分量が少ない。

情報はネットで得られるから本は必要ないと思ってる人に言いたいけど、ネットと本で得られるものはまったく違います。

そしてSNS。

SNSはつながるツールだけど、やたらとポジティブなメッセージばかりつぶやく人や逆に愚痴ばっかりだったり、なんだか薄っぺらに感じるときがある。

ひたすら引きこもって孤独に本の著者と静かに対話して、自分と向き合えたあの引きこもりの時間はほんと、贅沢な時間だったなと思います。

外出禁止で引きこもりはストレスが溜まって苦痛な人が多いと思うのですが、案外、1人になって静かな時間を過ごすことで、得られるものもあると思うんですよね。

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